元王者同士のサバイバルマッチ 実力は伯仲 終盤勝負か

  • 2018/06/08

 スーパー・フェザー級、ライト級、スーパー・ライト級、ウェルター級の4階級で世界王座を獲得した実績を持つエイドリアン・ブローナー(28=アメリカ)と、スーパー・ライト級とウェルター級を制覇したジェシー・バルガス(28=アメリカ)。現在はブローナーがスーパー・ライト級でWBC4位、バルガスがウェルター級でWBAとWBCで3位、IBFで4位にランクされている。今回のサバイバルマッチは、両階級の中間の144ポンド(約65.3キロ)契約で行われる。
 ブローナーはアマチュアで319戦300勝19敗の戦績を収めたあと08年にプロデビュー。11年11月にWBO世界スーパー・フェザー級王座、12年11月にWBC世界ライト級王座、13年6月にWBA世界ウェルター級王座、そして15年10月にWBA世界スーパー・ライト級王座を獲得し、26歳のときに4階級制覇を成し遂げている。身長168センチとウェルター級では小柄な部類に入るが、右グローブをアゴの脇に置き左グローブを胸の置くゆったりした構えから圧力をかけ、中近距離で右ストレートや左フック、アッパーなど多彩なブローを放つ。一発一発のパンチの強さは平均以上だが、それ以上にスピードと自在なコンビネーションの正確さが目につく。能力の高さと戦闘スタイルが似ていたこともあり、かつては「フロイド・メイウェザー(アメリカ=元5階級制覇王者)の後継者」と大きな期待を集めたものだ。
 しかし、ブローナーは世界戦で2度の計量失格のほか、ノンタイトル戦でも規定体重をつくれずに直前になって契約ウェートを上げるといったトラブルを起こし、またリング外でも反社会的な行為を繰り返して隔離されるなど問題の多い選手としても知られる。ボクサーとしても13年12月にマルコス・マイダナ(アルゼンチン)、15年6月にはショーン・ポーター(30=アメリカ)に判定負けを喫しており、いまは以前のような期待と評価を受けているとはいえない。スーパー・ライト級なのかウェルター級なのか階級も絞り切れておらず、現在はやや中途半端なポジションにいる。
 今回、もともとブローナーは元世界王者のオマール・フィゲロア(28=アメリカ)とWBC世界スーパー・ライト級王座決定戦を行うはずだったが、フィゲロアが肩を痛めて辞退したためバルガスに相手が変わった経緯がある。バルガスはフィゲロアほどの攻撃力はないが、その代わり大柄で経験も豊富だ。アマチュアで140戦(120勝20敗)を経験後、08年9月にプロ転向を果たしたバルガスは14年4月にWBA世界スーパー・ライト級王座を獲得し、2度防衛後にウェルター級に転向した。新階級では初戦でティモシー・ブラッドリー(アメリカ)とWBO暫定王座を争う幸運に恵まれたが、12回判定で敗れた。しかし、最終回にはブラッドリーをKO寸前に追い込んでおり、株を下げる敗北ではなかった。16年3月、再びWBO王座の決定戦に出場し、今度は前評判の高かったサダム・アリ(29=アメリカ ※のちのWBO世界スーパー・ウェルター級王者)に9回TKO勝ちを収め、2階級制覇を達成。初防衛戦でマニー・パッキャオ(39=フィリピン)の軍門に下ったが、2回にダウンを喫したあとも最後まで粘り強く戦う姿が印象的だった。
 「ラスベガスの誇り」というニックネームを持つバルガスは左ジャブで探りを入れ、得意の右ストレートに繋げるパターンを持つ。KO率は33パーセントと高くはないが、ブラッドリーをKO寸前に追い込み、アリを葬った右ストレートは数字以上の破壊力を持っている。
 この試合が決まったあとオッズは18対13から11対10でブローナー有利が続いていたが、試合が近づくにつれ優劣が逆転。12対11から11対10でバルガス有利に変わった。決して派手ではないものの実戦で確実に力を発揮するバルガスが信用を集めることになっている。とはいえ総合的な能力ではブローナーが上回っており、接戦が予想される。スピードで勝るブローナーが前半でリードし、スロースタートの傾向があるバルガスが中盤から追い込む展開になりそうだ。勝負は終盤までもつれる可能性が高い。

ウェルター級トップ戦線の現状

WBA SC :キース・サーマン(アメリカ)
WBA   :ルーカス・マティセ(アルゼンチン)
WBC   :空位
IBF   :エロール・スペンス(アメリカ)
WBO   :ジェフ・ホーン(オーストラリア)

 ヘビー級、ミドル級、ライト級、バンタム級などとともに、ウェルター級にはスター選手が集い、統一戦の機運が高まっている。1年ほど前まではキース・サーマン(29=アメリカ)が主役と最強の座にいたが、右肘の手術や拳の負傷で昨年3月からリングを遠ざかっている間に、その座はIBF王者のエロール・スペンス(28=アメリカ)に取って代わられた。さらにサーマンが休養中、WBAではルーカス・マティセ(35=アルゼンチン)がレギュラー王座を獲得し、WBO王座はマニー・パッキャオ(39=フィリピン)からジェフ・ホーン(30=オーストラリア)に持ち主が変わった。サーマンが返上して空位になったWBC王座は、前王者のダニー・ガルシア(30=アメリカ)と元IBF王者のショーン・ポーター(30=アメリカ)が争うことになっている。
 こうした一方、主役に躍り出たスペンスは22戦全勝(13KO)のカルロス・オカンポ(メキシコ)と2度目の防衛戦を行い、ホーンは下の階級から上げてきたテレンス・クロフォード(30=アメリカ)の挑戦を受けることになっている。7月にはマティセもパッキャオと対戦する予定だ。
 今回、直接対決するエイドリアン・ブローナー(28=アメリカ)とジェシー・バルガス(28=アメリカ)はウェルター級の王者経験者だが、ブローナーはマティセとポーターに、バルガスはパッキャオにいずれも判定負けを喫しており、現在は後塵を拝しているかたちになる。勝者がトップグループに組み込まれる可能性が高いだけに、ノンタイトル戦とはいえ両者にとって重要な試合だ。

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